2011年03月18日

「日本の『安心』はなぜ、消えたのか」

大変な状況が続いていますが、この状況を活用(?)して、いろいろ勉強しています。

そんなわけで、標記の本を読みました。

日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点
山岸 俊男

集英社インターナショナル 2008-02-26
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日本人は集団主義、欧米人は個人主義…と、一般的には思われていますが、本書では、さまざまな社会心理学の実験を通じて、日本人も欧米人と同じくらい個人主義的であることを示しています。

その上で、本書では、古き良き日本の「安心社会」は、日本人がお互いを信頼して成立していたのではなく、逆に、他人を信頼する必要のない閉鎖的な環境だったからこそ成立していた社会であること、近年のグローバル化で社会の閉鎖性がどんどん低下している(=オープンになっている)現状においては、旧来型の「安心社会」から他人を信頼しあう「信頼社会」への転換が求められていること、そしてそんな社会に適応しきれないでいる日本の現状などについて、非常にわかりやすく説明しています。

実名制のSNSを売りにしているFacebookの進出が話題になっていますが、これはまさに本書でいうところの「信頼社会」のWeb版とみなすことができます。Facebookがうまく日本のWebユーザにも普及すれば、日本が「信頼社会」になるための一歩になる(そして、本書によれば明るい未来が待っている)ことになると考えられますが、どうなるのかなぁ〜というのが、私が本書を読み終えて最初に感じたことでした。

個人的には、本書の主張には概ね賛同です。読んだ内容をすんなり受け入れる傾向が強い、純粋な心の人間ということもありますが(笑)、実際に実名ベースの情報を晒した状態でソーシャルメディアを利用しており、そのメリットを強く実感する場面が多いからです。ただ、実際には実名をWebに晒すことに抵抗を持つ日本人が多いというのも事実なので、本書でいうところの「正直者が得する」仕組みを実現する新たなサービスが作れないかなぁ〜と、考えていたりします。
posted by ほあほあ at 17:39| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月12日

地震の日メモ

記憶が残ってるうちに、この日の出来事をメモっておきます。乱文恐縮。

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<地震発生>
揺れ始めの時点では、地震のない国から来ている海外研修生くんと「日本の地震が体験できてよかったねー」という軽い会話を交わしていたのですが、揺れの長さと大きさから、さすがに尋常ではない事態が発生したことに気づく。まず脳裏をよぎったのが、ヨメさんが帰れるかどうか?と、たまたまその日に東北方面に出張していた職場の人の安否(←ちなみに全員無事とのこと。まだ現地でハマってそうですが…)

<なのにデモ対応>
地震発生の1時間後くらいにお客さんへのデモ対応の予定が入っていたので、誰もそれどころではないだろう…と思いながらもバタバタと準備してデモを実施。いま振り返っても、動揺していたせいか、gdgdな説明になっていた気がする。

<その後〜退社まで>
会社からは「徒歩で帰れる人は帰宅、電車停止で帰れない人は職場待機」との指示。自分は自転車通勤なので前者なのだが、週明けデッドラインの仕事がいくつかたまっていたり、他のメンバーの状況も気がかりなのでしばらく残る。しかし、都下方面に取り残されているヨメさんから「早めに帰って迎えにきて」指令メールが届いたりして(←その後「宿泊先が見つかった」との連絡があり、結果的には無問題)、正直仕事どころではない状態。なので、後ろ髪をひかれつつも、19時すぎくらいに退社。

<自宅到着>
自転車をこぎながら自宅近辺に近づくと、明らかに違和感のある暗さ。どうやら周辺一帯が停電しているらしい(ということで、機械式駐車場に入っている愛車は出しようがなく、結局は誰も迎えに行けない状態だった)。マンションのエントランスホールに入っても当然真っ暗で、どうやって自分の居住階まで上がろうかと逡巡したのだが、たまたま懐中電灯を持って歩いていた住民の方(顔は暗くて見えず…)に先導いただき、なんとか部屋まで到着。

部屋に入っても当然真っ暗なので、とりあえずはケータイの明かりを頼りに、壁のコンセントに差されている非常灯兼懐中電灯を探したものの、明かりが貧弱でほぼ使えず…orz。仕方なく、ノートPCの明かりを頼りに(苦笑)部屋の様子をざっと見回す。思ったほど被害はなさそうで一安心。携帯(音声通話)は通じないけど、データ通信は問題なさそうだったので、しばしPCでTwitter・Facebook・mixiなどで自分の状況報告や友達の状況などを確認。ガスは使えたので、お湯をわかすだけで作れる食事で夕飯を済ます。

深夜時間帯になり、ようやく携帯での電話がそこそこ通じるようになったので、ヨメさんに連絡。冷蔵庫の中身が心配とか、宿泊先(友人宅)の犬が可愛いとか、いつも通りの様子で安心。実家にも連絡し、同じく無事を確認。そして、貴重な照明源であるノートPCや携帯(笑)をこれ以上使うのもリスキーだと思い、真っ暗な中、就寝。

<翌朝>
余震や緊急地震速報にちょいちょい起こされつつも、割とすっきり起床。太陽の光に感謝。

そして、停電のせいで、前夜にはつけることができなかったテレビを見ると、被害の惨状が刻々と映しだされていて、改めて被害の大きさを知る。。自分は運が良かったのだなぁと実感。

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被災者の方、ならびにその家族の方々に心よりお見舞い申し上げます。
posted by ほあほあ at 12:06| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月05日

情処・第73回全国大会@東工大

…の2日目に、参加してきました。

情報処理学会 第73回全国大会
http://www.ipsj.or.jp/10jigyo/taikai/73kai/index.html

午前中は学生セッション「楽曲・演奏の認識・分析」の座長をつとめました。

情処全大の学生セッションでは、セッション中のすべての発表の中から最も優秀な発表に対し、座長の独断により、その場で「学生奨励賞」を授与することになっています。「該当者なし」という判断も可能なのですが、それも野暮なので、冒頭で「必ず選びます」と宣言した上で(苦笑)、セッションを開始しました。

学生セッションは、良くも悪くも独創的な発表が多く、いろんな意味で楽しめることが多いのですが、今回のセッションも例外ではありませんでした。しかし、内容的にはおもしろい研究が多いものの、論文の必要要素である「新規性」「有効性」「信頼性」がうまく説明できている発表が少なかったように思いました。そして、結果的には、これらの要素をバランスよく説明していた発表(3R-9)を学生奨励賞として選ばせていただきました。

情処全大は査読のない学会なので、上記3要素をハイレベルで満たしている発表は少ないというのが実状ですが、3要素のうち、「新規性」については、既存の研究を引き合いに出しさえすればそこそこ説明できるにも関わらず、そのあたりの情報が欠けている発表が多かったのが残念でした。きちんと既存研究のサーベイをして、自分の研究の位置づけを説明するように心がければ、それだけで発表の印象がだいぶ違ってきます。特に学生のみなさんには、ぜひこのあたりをしっかりと意識して、論文および発表の構成を考えて、発表に臨んでいただきたいと思います。



そして、午後は共著論文の代理発表。共著論文の筆頭著者が事故により学会に急遽参加できなくなり、1週間ほど前に代理発表することが決まったのですが、投稿時にさらっとチェックした2ページの原稿だけではなかなか詳細がつかめず、発表資料作りには思ったよりも苦労しました(苦笑)。ただ、日頃から研究の内容についてはディスカッションをしていたので、代理発表自体は無事にできたと思います。

研究管理職として、どこまで個々のメンバーの研究に踏み込むべきか?というのは、個人的にはなかなか悩ましい問題でして、自分自身も日々悩みながらプロジェクトを運営しています。各研究テーマについて、事細かに指示をしすぎると、担当者自身のひらめきをつぶしてしまったり、やる気をそいでしまうおそれがあるので、個人的にはあまり立ち入らないようにしたいというのが正直な気持ちです(私自身、縛られるのは嫌いなタチなので)。ただ、完全放置プレイだとあまりにも無責任なので、今年度からは週1回・小一時間ずつ程度、個別に進捗確認をしながら行っています。

メンバーは数名いるし、管理をしつつも自分の研究も進めないといけないので、正直、上記のやり方でも時間をかけすぎかなぁ…と、思うこともありました(特に自分の仕事が忙しいとき^^;)。しかし、今回のような突発的な事故にも無難に対応できたことを振り返ると、やはりこれくらいのコミットは管理者としては必要なのだな…と、改めて実感した次第です。
posted by ほあほあ at 19:52| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | 学会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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