2011年07月02日

SFNewTech Japan Night

シリコンバレーでは、毎日のように大小さまざまなイベントが開催されており、こういうイベントに顔を出してネットワーキングを積極的に進めるのが重要…と、現地の誰もがおっしゃいます。そんなわけで、私も本業とあまり関係がなさそうなイベントにもどんどん参加するように心がけています。その分、バタバタしていてなかなか具体的な仕事が進まないのですが、それはさておき…。

ということで、久々のエントリーになってしまいましたが、数日前に「SFNewTech Japan Night」というイベントに参加して参りました。参考記事はこちら:

日本発のWeb/モバイルを米国市場にアピール、サンフランシスコでイベント
2011年6月28日(米国時間)、日本企業が自社のWeb/モバイルサービスを米サンフランシスコで紹介する「第2回SF New Tech Japan Night」が開催される。主催は、サンフランシスコに本社を置き、日本から海外進出を目指す企業向けの支援活動を行っているWebコンサルティング企業のビートラックス。(以下、略)


DSC00200.JPGまぁ一言でいうと、日本発のスタートアップ企業によるピッチコンテストでして、事前の審査を経て選ばれた6社がそれぞれ観客の前でプレゼンを行なう会でした。

この「ピッチコンテスト」というのは、限られた短い時間の中で、スタートアップ企業がプレゼンを行ない、投資家などからの資金調達を目指すプレゼン合戦のようなものす。アメリカのスタートアップ業界(?)ではよく行われている形でして、現在、我々がオフィスをかまえているビルでも、ちょいちょい開催されていあす。そのおかげで、私もこの1ヶ月間でもすでに60社あまりのピッチ(プレゼン)を聞いており、聴衆としての経験値もそれなりに積ませてもらっています。

さて、そんな日本のスタートアップの皆さんのピッチを聞いてみての感想は…一言で言ってしまうと「残念」でした。

語学のハンデゆえ、プレゼンでのしゃべりや質疑応答がスムーズではなかったというのも、そう感じた要因の一つではあると思います(とはいえ、本当はそっちもちゃんと準備する必要はあるかと)。

が、それ以前に、この日までに聞いていた米国のスタートアップのプレゼンと、今回のイベントのプレゼンを比べると、本気度が違うんですよね。前者は米国(=世界)にビジネス展開を図ろうとしている意気込みが感じられるのに対し、今回のプレゼン企業はこの場に来れただけで喜んでいる雰囲気が満載で、今ひとつ熱意が感じられませんでした。

まぁ、そもそも資金調達のためのイベントではないのかもしれませんが…技術的には決して現地のスタートアップにも負けないアプリができていると思うので、なおさら残念なんですよね。。

ちなみに、この日プレゼンした企業の中では、Feel on! のプレゼンは将来的な展開も見据えた内容で個人的には一番良かったです。会場からの得票が最多だったのもさもありなん。

プレゼンした各社がそれぞれどのような事業計画を立てているのかわかりませんが、せっかくの機会だったので、世界展開を意識してプレゼンに臨んでもらえたらいいのになぁ〜と感じた次第です。
posted by ほあほあ at 17:46| 東京 ☁| Comment(5) | TrackBack(1) | 米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月30日

シリコンバレーに来てます。

だいぶ時機を逸した感がありますが…そういえばこのブログでは何も書いていなかったので、下記の2011年5月28日付の日経新聞の記事をきっかけに今の状況について報告します。

KDDIが米に投資拠点 ネット関連技術取り込み
KDDI(au)は6月に米シリコンバレーに拠点を新設し、新ビジネスを展開するベンチャーへの投資を拡大する。同社が海外に投資拠点を置くのは初めて。投資先が提供する優良な応用ソフトやネット関連サービスを同社のスマートフォン(高機能携帯電話)にいち早く取り込み、競争力を高める。

 まずKDDI研究所(埼玉県ふじみ野市)の技術者を派遣し、ベンチャーと共同で研究・開発できるようにする。(以下、略)


…ということで、その「技術者」の一人として、今月からシリコンバレーに派遣されています。:-)

こちらに来てから、非常に刺激の多い毎日を過ごしています。よくも悪くも、日頃の仕事がマンネリ化しつつあったので、ソフトリセット的な感じで、今のところ個人的には楽しく元気に過ごしているところです。

…とまぁ、いろいろご報告をしたいのですが、このブログは私の所属組織(ってバレバレですがな)とは無関係なプライベートの場なので、仕事の話もそんなに晒せるわけもなく…と、逡巡しているうちに、どんどん日にちが過ぎてしまいました。公にして差し支えのない範囲内で、米国の情報も発信していきたいので、生暖かく見守っていただければこれ幸いです。

以上、取り急ぎのご報告までに。
posted by ほあほあ at 14:33| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | お仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月16日

忙しかった

年度明け、初めてのエントリです。ごぶさたです。

いやぁ〜、とにかくめちゃくちゃ修羅場ってました。

ほんの数年前までは最もプライオリティの高い仕事だったはずの国際会議への投稿を半ばやけくそのような状態で済ますわ、(あんまり大きな声では言えないけど)初めてのお泊りもするわ、その仕事が一段落するとアレやらコレやらの雑用が積もってくるわ…という感じで、バタバタと過ぎた一週間でした。

年度明けは本来もう少し平和なはずなのですが…まぁ今年はこういう年なんだろうね。ふっ。

ま、いちおう生きてますということで。
posted by ほあほあ at 00:13| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | お仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月18日

「日本の『安心』はなぜ、消えたのか」

大変な状況が続いていますが、この状況を活用(?)して、いろいろ勉強しています。

そんなわけで、標記の本を読みました。

日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点
山岸 俊男

集英社インターナショナル 2008-02-26
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日本人は集団主義、欧米人は個人主義…と、一般的には思われていますが、本書では、さまざまな社会心理学の実験を通じて、日本人も欧米人と同じくらい個人主義的であることを示しています。

その上で、本書では、古き良き日本の「安心社会」は、日本人がお互いを信頼して成立していたのではなく、逆に、他人を信頼する必要のない閉鎖的な環境だったからこそ成立していた社会であること、近年のグローバル化で社会の閉鎖性がどんどん低下している(=オープンになっている)現状においては、旧来型の「安心社会」から他人を信頼しあう「信頼社会」への転換が求められていること、そしてそんな社会に適応しきれないでいる日本の現状などについて、非常にわかりやすく説明しています。

実名制のSNSを売りにしているFacebookの進出が話題になっていますが、これはまさに本書でいうところの「信頼社会」のWeb版とみなすことができます。Facebookがうまく日本のWebユーザにも普及すれば、日本が「信頼社会」になるための一歩になる(そして、本書によれば明るい未来が待っている)ことになると考えられますが、どうなるのかなぁ〜というのが、私が本書を読み終えて最初に感じたことでした。

個人的には、本書の主張には概ね賛同です。読んだ内容をすんなり受け入れる傾向が強い、純粋な心の人間ということもありますが(笑)、実際に実名ベースの情報を晒した状態でソーシャルメディアを利用しており、そのメリットを強く実感する場面が多いからです。ただ、実際には実名をWebに晒すことに抵抗を持つ日本人が多いというのも事実なので、本書でいうところの「正直者が得する」仕組みを実現する新たなサービスが作れないかなぁ〜と、考えていたりします。
posted by ほあほあ at 17:39| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月12日

地震の日メモ

記憶が残ってるうちに、この日の出来事をメモっておきます。乱文恐縮。

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<地震発生>
揺れ始めの時点では、地震のない国から来ている海外研修生くんと「日本の地震が体験できてよかったねー」という軽い会話を交わしていたのですが、揺れの長さと大きさから、さすがに尋常ではない事態が発生したことに気づく。まず脳裏をよぎったのが、ヨメさんが帰れるかどうか?と、たまたまその日に東北方面に出張していた職場の人の安否(←ちなみに全員無事とのこと。まだ現地でハマってそうですが…)

<なのにデモ対応>
地震発生の1時間後くらいにお客さんへのデモ対応の予定が入っていたので、誰もそれどころではないだろう…と思いながらもバタバタと準備してデモを実施。いま振り返っても、動揺していたせいか、gdgdな説明になっていた気がする。

<その後〜退社まで>
会社からは「徒歩で帰れる人は帰宅、電車停止で帰れない人は職場待機」との指示。自分は自転車通勤なので前者なのだが、週明けデッドラインの仕事がいくつかたまっていたり、他のメンバーの状況も気がかりなのでしばらく残る。しかし、都下方面に取り残されているヨメさんから「早めに帰って迎えにきて」指令メールが届いたりして(←その後「宿泊先が見つかった」との連絡があり、結果的には無問題)、正直仕事どころではない状態。なので、後ろ髪をひかれつつも、19時すぎくらいに退社。

<自宅到着>
自転車をこぎながら自宅近辺に近づくと、明らかに違和感のある暗さ。どうやら周辺一帯が停電しているらしい(ということで、機械式駐車場に入っている愛車は出しようがなく、結局は誰も迎えに行けない状態だった)。マンションのエントランスホールに入っても当然真っ暗で、どうやって自分の居住階まで上がろうかと逡巡したのだが、たまたま懐中電灯を持って歩いていた住民の方(顔は暗くて見えず…)に先導いただき、なんとか部屋まで到着。

部屋に入っても当然真っ暗なので、とりあえずはケータイの明かりを頼りに、壁のコンセントに差されている非常灯兼懐中電灯を探したものの、明かりが貧弱でほぼ使えず…orz。仕方なく、ノートPCの明かりを頼りに(苦笑)部屋の様子をざっと見回す。思ったほど被害はなさそうで一安心。携帯(音声通話)は通じないけど、データ通信は問題なさそうだったので、しばしPCでTwitter・Facebook・mixiなどで自分の状況報告や友達の状況などを確認。ガスは使えたので、お湯をわかすだけで作れる食事で夕飯を済ます。

深夜時間帯になり、ようやく携帯での電話がそこそこ通じるようになったので、ヨメさんに連絡。冷蔵庫の中身が心配とか、宿泊先(友人宅)の犬が可愛いとか、いつも通りの様子で安心。実家にも連絡し、同じく無事を確認。そして、貴重な照明源であるノートPCや携帯(笑)をこれ以上使うのもリスキーだと思い、真っ暗な中、就寝。

<翌朝>
余震や緊急地震速報にちょいちょい起こされつつも、割とすっきり起床。太陽の光に感謝。

そして、停電のせいで、前夜にはつけることができなかったテレビを見ると、被害の惨状が刻々と映しだされていて、改めて被害の大きさを知る。。自分は運が良かったのだなぁと実感。

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被災者の方、ならびにその家族の方々に心よりお見舞い申し上げます。
posted by ほあほあ at 12:06| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月05日

情処・第73回全国大会@東工大

…の2日目に、参加してきました。

情報処理学会 第73回全国大会
http://www.ipsj.or.jp/10jigyo/taikai/73kai/index.html

午前中は学生セッション「楽曲・演奏の認識・分析」の座長をつとめました。

情処全大の学生セッションでは、セッション中のすべての発表の中から最も優秀な発表に対し、座長の独断により、その場で「学生奨励賞」を授与することになっています。「該当者なし」という判断も可能なのですが、それも野暮なので、冒頭で「必ず選びます」と宣言した上で(苦笑)、セッションを開始しました。

学生セッションは、良くも悪くも独創的な発表が多く、いろんな意味で楽しめることが多いのですが、今回のセッションも例外ではありませんでした。しかし、内容的にはおもしろい研究が多いものの、論文の必要要素である「新規性」「有効性」「信頼性」がうまく説明できている発表が少なかったように思いました。そして、結果的には、これらの要素をバランスよく説明していた発表(3R-9)を学生奨励賞として選ばせていただきました。

情処全大は査読のない学会なので、上記3要素をハイレベルで満たしている発表は少ないというのが実状ですが、3要素のうち、「新規性」については、既存の研究を引き合いに出しさえすればそこそこ説明できるにも関わらず、そのあたりの情報が欠けている発表が多かったのが残念でした。きちんと既存研究のサーベイをして、自分の研究の位置づけを説明するように心がければ、それだけで発表の印象がだいぶ違ってきます。特に学生のみなさんには、ぜひこのあたりをしっかりと意識して、論文および発表の構成を考えて、発表に臨んでいただきたいと思います。



そして、午後は共著論文の代理発表。共著論文の筆頭著者が事故により学会に急遽参加できなくなり、1週間ほど前に代理発表することが決まったのですが、投稿時にさらっとチェックした2ページの原稿だけではなかなか詳細がつかめず、発表資料作りには思ったよりも苦労しました(苦笑)。ただ、日頃から研究の内容についてはディスカッションをしていたので、代理発表自体は無事にできたと思います。

研究管理職として、どこまで個々のメンバーの研究に踏み込むべきか?というのは、個人的にはなかなか悩ましい問題でして、自分自身も日々悩みながらプロジェクトを運営しています。各研究テーマについて、事細かに指示をしすぎると、担当者自身のひらめきをつぶしてしまったり、やる気をそいでしまうおそれがあるので、個人的にはあまり立ち入らないようにしたいというのが正直な気持ちです(私自身、縛られるのは嫌いなタチなので)。ただ、完全放置プレイだとあまりにも無責任なので、今年度からは週1回・小一時間ずつ程度、個別に進捗確認をしながら行っています。

メンバーは数名いるし、管理をしつつも自分の研究も進めないといけないので、正直、上記のやり方でも時間をかけすぎかなぁ…と、思うこともありました(特に自分の仕事が忙しいとき^^;)。しかし、今回のような突発的な事故にも無難に対応できたことを振り返ると、やはりこれくらいのコミットは管理者としては必要なのだな…と、改めて実感した次第です。
posted by ほあほあ at 19:52| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | 学会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月27日

2011年2月PRMU研究会

…遅くなりましたが、参加してまいりました。プログラムはこちら:

2011年2月 パターン認識・メディア理解研究会
http://ow.ly/44eI1

今回の特別テーマは「映像処理とTRECVID」ということで、国内からTRECVID 2010 に参加した方々が勢揃い。それぞれTRECVIDで取り組んだ内容や結果についての発表が行われ、さながら国内向けTRECVID参加報告会と化しており、かなり充実した内容でした。

私自身がTRECVIDに最初に参加した2003年の頃は、国内からはウチの会社とNIIしか参加組織がおらず、若干さみしい思いもありましたが、今回の研究会では、TRECVID自体の規模が拡張しているにも関わらず、ほぼすべてのTrackについてそれぞれ別の研究者からの充実したレポートがありました。隔世の感がありますね…笑

ただ、各発表者の内容を聞く限りでは、TRECVIDから与えられる大規模な学習データを入力とし、計算機をゴリゴリ回して識別器みたいなのを大量に構築し、その結果を元にタスクを解決するというアプローチが圧倒的に多く、その点だけは当初からあんまり変わっていないような気もしたりしました。

そして、TRECVID基準における高精度な検索結果と、一般ユーザが期待する映像検索システムの結果との間には、まだまだ乖離があるように思えます。具体的にいうと、前者を狙うのであれば、near duplicate 的な結果を得ることが極めて効果的なのですが、おんなじような結果しか出してこない検索システムってあんまり実用性がないよね?という話。

そういう意味で言うと、やはり今後の映像情報検索技術の発展のためには、下手に結果を狙わず、新しいアプローチを持った組織がかき回す必要があるんじゃないかなぁと思います。今回の研究会(←末端ながらいちおう私も企画担当させてもらっていました)をきっかけとして、日本国内からも勇気を持って参加してくれる組織がどんどん増えてくれれば嬉しいです。

(参考情報1)
本研究会中のツイートを @_akisato さんがトゥギャってくれています:

Togetterより:
PRMU研究会(テーマ:映像処理とTRECVID) 初日 2011.2.17
PRMU研究会(テーマ:映像処理とTRECVID) 2日目 2011.2.18

振り返ってみると、めっちゃツイートしてるなぁ(^_^;)>自分。

(参考情報2)
初日の特別講演「大規模一般画像認識と画像表現」(残念ながら私は聴講できず…泣)のスライドを、講演者である東大・原田先生が公開しています。(PDFへのリンク
posted by ほあほあ at 23:20| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 学会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月16日

SIGMUS89@九大

…に、参加してまいりました。プログラムはこちら:

第89回音楽情報科学研究会・プログラム
http://www.sigmus.jp//SIG/sig201102program.html

今回は、音楽音響研究会(MA研)との共催であり、かつ卒修論シーズンということもあり?、大量29件もの発表申込がありました。その分、各発表の時間が通常よりも短くなってしまいましたが、音響から創作系までバラエティ豊富な内容で、楽しく聴講させていただきました。

特に、初日の特別企画「ライブ&トーク」は、事前の期待を超えておもしろかったです。毎年12月は、研究会と一緒にインターカレッジコンサートも開催されており、そちらはそちらで楽しいのですが、玄人色満載で、芸術シロウトな工学系研究者としては高尚すぎる内容でもあります(苦笑)。

今回の企画での「ライブ」の部分自体はインカレと似ているのですが、その後の「トーク」が制作者からのコンセプト説明だけでなく、パネリストの先生方とのフリートークという形式(複数の先生に制作者の学生が囲まれるという図w)をとったことにより、なごやかな雰囲気の中、制作時の苦労や思わぬこぼれ話も聞くことができ、シロウトでも興味深く楽しめました。芸術工学科のキャンパスという、場所や人(ライブの演出にこなれた学生さん)にも恵まれた結果だと思いますが、またいつか開催してもらいたいと思える良企画でした。

そして、今回は私が共著で入っているインターン生による発表もありました。事前にさんざん練習しており、本番も大丈夫だろうとわかっていても、実際に聴いているとなぜだか緊張してしまいます(苦笑)。発表は立派にこなし、事後に多くの方からコメントもいただいたようなので、結果的には成功だったと思います。おつかれさまでした!

一方、自分の研究テーマとの関連が深い検索のセッションについては、突っ込み方が甘い発表が多かったように思えます。このエラソーなツイートにも関連しますが、世界での情報検索関連の研究(音楽だけでなく、画像や映像、もちろんテキストも含む)は、Webで集めた大規模データを活用した方式が主流になっています。国内研究会での発表実績を積むことがゴールであれば別に構いませんが、論文を大々的に発表したいのであれば、Web情報の活用は避けられません。その意識を持って、既存研究やWeb公開データについて、しっかり調査することを、同分野の研究者にはオススメします。拙筆ながら、下記の解説記事も多少は参考になるかと:

帆足:マルチメディア検索の最先端(5)音楽情報の検索,
映像情報メディア学会誌,64(5),pp.701-707,2010年5月.
CiNiiのリンク


ともあれ、これで2010年度のSIGMUS研究会はすべて終了。2011年度からは主査が平#先生に代わり、今年で運営委員の任期満了予定だった私も、幹事として引き続き運営に携わる予定です。これまで以上にSIGMUSが盛り上がるよう、微力ながらサポートしていければと考えていますので、引き続きよろしくお願いいたします!
posted by ほあほあ at 22:07| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 学会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月09日

論文の書き方講座

少し前の話ですが、ウチの職場の若手研究員向けに、標記のようなエラソーな講義をさせていただきました。

手前味噌ながら、研究の猛者揃いの我社。その中から、なぜワタクシが?…と、若干戸惑いましたが、論文チェック地獄の翌月ということもあり、言いたいことがそれなりにたまっていたので(笑)、喜んで引き受けた次第です。

内容は前回のエントリーで紹介した「松尾ぐみの論文の書き方」や、暦本先生の「よい論文の書き方」などの紹介が中心でした。非常によく書かれている内容なので、短い時間の講座だけでは伝え切れない部分も多々あります。各ページの内容はもちろんのこと、参考文献も含めてよーく読んでおいた上で、自分の過去の論文執筆経験を振り返り、反省するところがあれば反省し、さらにその反省を次の論文執筆時に反映していただくことを期待してます>参加された方々。

で、その講座の質疑の中で、

「ほあほあさん(注:私のこと)は、何のために論文を書いているのですか?」


…という質問をいただきました。

今回の講座では、冒頭にこの質問を投げかけることから始めたので、事前に想定しとくべき質問ではありましたが(苦笑)、その場での回答がわかりにくかったかもしれないので、この場を借りて補足させてください。

極めてシンプルに回答すると、「モテたいから」です。:-)

…と言っても、若い女性に対してという意味ではなく(そもそも工学系の学会にはあまり女性が(略))、発表を聴きに来ているor論文を読んでいるであろう大学の先生や、他の研究者や、学生のみなさんなどに広く自分の研究をアピールして、自分のことを気に入ってほしい…という意味です。

「って当たり前では?」と、思われるかもしれませんが、頭ではわかっていても、多数の〆切に迫られると、その〆切をこなすことだけに注力してしまう人が、かなり多くなっているように感じます。

研究発表の先の「モテ」イメージを意識しているのであれば、なるべく質の高い原稿を書こうと考えます。そして、そう考えるのであれば、自分の原稿を何度も推敲するとか、共著者(会社の場合は上長というケースが多い)に早めにチェックしてもらうとか、周りにヒマそうな人がいたらついでに読んでもらうとか…など、論文のクオリティを高めるための努力を自然に行います。その結果、世の中がひっくり返るほどの研究成果にはなっていないかもしれませんが、少なくともその発表を聴いた・原稿を読んだ人に対し、ポジティブな印象を与えることができ、「モテ」研究員になれます。(←私はこうなるイメージを常に抱いています)

一方、〆切までに論文を出すことが目的化してしまっている場合は、何せゴールが提出なので、上記のような時間も手間もかかるステップを経ることを避けたくなります。具体的には、〆切ギリギリまで原稿を抱えていたり、何度も修正させられたくないから共著者チェックも遅くなったりするなど、とにかくなるべく少ない努力で「ゴール」を達成しようという心理状態になりがちです。

ちなみに、上司の立場からすると、〆切に間に合わず投稿を断念すると怒られるため、そういう状態で論文を渡されたら「仕方ねーな」と思いつつ、原稿の質によっては自分で大校正をかけてでも投稿させざるを得ないのが、偽らざる本音です。(ってそんなことココで書いて良いのか…?>管理職)

そうすることにより、いちおうの目的は達成されるわけですが、結果的に中途半端なクオリティの論文や発表をせざるを得ない形になります。そして、当然、モテません。さらにタチの悪いことに、研究発表の場合は、普通のサラリーマン仕事と違って、よくも悪くもその発表に対する評価が筆頭著者である貴方個人に跳ね返ってきます。つまり、クオリティの低い発表・原稿を出してしまったら、「非モテ」研究員としてのレッテルが貼られてしまうわけです。




…いろいろ書いているうちにわけのわからない内容になってしまいましたが(苦笑)、研究職というのは、なんやかんや言って個人が評価される仕事であることを忘れないでください、ということが言いたかっただけです。そのためのアピールの場が、論文であり、研究発表であることを常に意識していれば、必然的に良い論文が書けるようになると思います。

モテたい研究者諸君、がんばってください!
posted by ほあほあ at 22:46| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | お仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月23日

無事に投稿完了

少しばたつきましたが、年始恒例の論文投稿地獄の大きなヤマはなんとか乗り越えられました。

自分の論文については、ブログという公の場でどんな内容のモノをどこの会議に出したのかは申し上げづらいのですが、投稿〆切の前日(注:JSTに換算した場合)に勤務先の計画停電が行われるという、ある意味非常事態にも関わらず、まぁなんとか投稿にはこじつけることができました。実質的〆切時刻(=停電のためにネットワークが落とされる時刻)の直前まで、投稿→見直し→間違い発見→再投稿…的な作業を繰り返すバタバタっぷりではありましたが。

ところで、上記のような慌て方をするのは私だけなのかなぁと思っていたら、以下のような情報がTLに。

松尾ぐみの論文の書き方:英語論文
http://ymatsuo.com/japanese/ronbun_eng.html


東大・松尾豊先生のところでまとめられている論文の書き方です。詳細な内容は上記のページをご確認いただきたいのですが、大雑把に言ってしまうと、私が今の職場に入社以来、試行錯誤しながら身につけた論文執筆プロセスがほぼそのまんま書かれており、納得感が高い内容でした。逆にいうと、私がなんとなーく身につけてきた手法がきちんと体系的に説明できているので、私の拙い説明を聞くよりもこのページを見れ!と言ったほうが早そうだなぁと、感心しました。やはりプロの教育者は違いますね。。

そういう意味では、こちらも↓参考になる内容なので、併せて紹介させていただきます。
松尾ぐみの論文の書き方
http://ymatsuo.com/japanese/ronbun_jpn.html


私は、運良く国際会議に採択された場合でも、だいたいは borderline というしょぼい研究者ではありますが、それでもボーダーラインを越えられているのは、〆切直前(場合によっては〆切後も…)推敲を何度も何度も繰り返し、自分なりの完成度を上げていったからだと自負しています。論文を書くときには、この推敲の分も含めてスケジュールを見積もっておくことが非常に重要ですね。頑張りましょう>誰ともなく。






…と、エラソーなことを言ってますが、今回投稿した論文は正直ビミョーかなぁと(苦笑)。
posted by ほあほあ at 11:56| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | お仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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